抹茶が体にいいと知ってから、毎日飲むようになりました。
朝食のときに1杯、昼食後に1杯。調子がいい日は午後のおやつタイムにもう1杯。「カテキンたっぷりで健康にいいし、何杯飲んでも問題ないでしょ」くらいに思っていたんです。
ところが、ある日3杯飲んだ夜、布団に入ってもまったく眠れない。目が冴えて、2時間以上ゴロゴロ。翌朝は寝不足でぐったり。

「もしかして、抹茶の飲み過ぎ…?」
そこから調べてみたら、「体にいい=いくら飲んでもOK」ではないことがわかりました。カフェインだけじゃなく、意外な落とし穴もいくつかあったんです。今回は、抹茶の飲み過ぎで起こるリスクと、1日の適量、安心して飲み続けるためのコツをまとめました。
抹茶を飲み過ぎるとどうなる?知っておきたい5つのリスク
「抹茶は健康飲料」というイメージが強いけど、飲み過ぎると体に負担がかかることがあります。調べてみたら、注意すべきポイントは主に5つありました。
1つ目は、カフェインによる不眠や動悸。抹茶1杯(粉末2g)には約64mgのカフェインが含まれています。コーヒー1杯が約90mgなので「コーヒーより少ないじゃん」と思うかもしれませんが、抹茶は1杯あたりの量が少ない(60〜70ml)。100mlあたりで換算すると、実はコーヒーより濃度が高いんです。
3杯飲めばカフェイン約190mg。午後遅くに飲めば、夜の睡眠に影響が出てもおかしくありません。私が眠れなくなったのも、まさにこれでした。
2つ目は、胃への刺激。カフェインには胃酸の分泌を促す作用があります。とくに空腹時に抹茶を飲むと、胃酸が胃の粘膜を刺激して、胃痛や吐き気を感じることがある。「朝イチで抹茶を飲んだら気持ち悪くなった」という声が多いのは、このメカニズムが原因です。
3つ目は、タンニンによる鉄分吸収の阻害。抹茶に含まれるタンニンは、食事中の非ヘム鉄(植物性の鉄分)と結合して、体への吸収を妨げます。健康な人なら問題になることは少ないですが、貧血気味の人や鉄分が不足しがちな女性は、食事中に大量の抹茶を飲むのは避けたほうがいいかもしれません。
4つ目は、シュウ酸と尿路結石のリスク。ここが抹茶ならではの注意点。抹茶は茶葉をまるごと粉末にして飲むので、お湯に溶け出しにくいシュウ酸も全量摂取することになります。シュウ酸はカルシウムと結合して結石の原因になる可能性があるため、結石の経験がある人はとくに注意が必要です。
5つ目は、カフェイン依存。毎日大量のカフェインを摂り続けると、体がカフェインに慣れてしまい、飲まないと頭痛やだるさを感じるようになることがあります。これを「カフェイン離脱症状」と言います。抹茶に限った話ではないですが、「健康にいいから」と飲む量がエスカレートしやすい点は気をつけたいところ。コーヒーの飲み過ぎは注意する人でも、抹茶だと油断しがちなのが落とし穴です。
抹茶は1日何杯まで?人別の「飲み過ぎライン」

「じゃあ、何杯までなら大丈夫なの?」
これが一番知りたいところですよね。欧州食品安全機関(EFSA)や厚生労働省の基準をもとに、人別の目安をまとめました。
自分の1日の適量がわからない方は、このフローで確認してみてください。
graph TD
A[あなたは?] --> B{妊婦・授乳中?}
B -->|はい| C[1日2〜3杯まで
カフェイン200mg以内]B -->|いいえ| D{子ども?}
D -->|はい| E[体重×3mg÷64mg
=適量杯数
例: 20kg→約1杯]D -->|いいえ| F{他にカフェイン飲料
を飲む?}F -->|はい| G[抹茶は1日2〜3杯
他と合計400mg以内]F -->|いいえ| H[抹茶は1日4〜5杯
合計400mg以内]
あくまで目安ですが、この範囲で飲んでいれば安心です。
まず、健康な成人の場合。EFSAは「1日のカフェイン摂取量は400mgまでが安全」としています。抹茶1杯(粉末2g)のカフェインが約64mgなので、計算上は1日6杯まで。ただし、コーヒーや紅茶、チョコレートなど他の食品からもカフェインを摂っていることを考えると、抹茶だけで4〜5杯が現実的な上限です。
個人的には、1日2〜3杯が「おいしく飲めて、体にも負担がない」ちょうどいいラインだと感じています。

次に、妊婦・授乳中の方。WHOや厚生労働省は「妊婦のカフェイン摂取量は1日200mg以下」を推奨しています。抹茶で計算すると1日3杯まで。ただし、他にカフェインを含む飲食物を摂る場合はその分を差し引く必要があります。不安な方はかかりつけ医に相談してください。
子どもの場合
EFSAは子どもに対して「体重1kgあたりカフェイン3mg/日」を推奨しています。たとえば体重20kgの子どもなら、1日60mgが上限。抹茶だと約1杯分です。小学生以下のお子さんには、薄めに点てたものを少量にとどめるか、カフェインレスの飲み物を選ぶのが安心です。
ここで気をつけたいのが、「抹茶ラテ」や「抹茶スイーツ」のカウント。カフェのお抹茶ラテには抹茶パウダーが3〜5g使われていることもあるので、1杯で通常の抹茶2〜3杯分のカフェインになる場合があります。「抹茶ラテ1杯+自宅で抹茶2杯」だと、実質4〜5杯分のカフェインを摂っている計算。ここ、見落としがちなポイントです。
ちなみに、「カフェインに弱い体質」の人もいます。同じ量のカフェインを摂っても、人によって影響の出方が違う。普段コーヒーを飲まない人が急に抹茶を3杯飲んだら、基準値以内でも不眠や動悸が出ることはあり得ます。数値はあくまで目安。自分の体の反応を観察しながら、自分にとっての「ちょうどいい量」を見つけていくのが大事です。
抹茶と他の飲料、カフェイン量を比較してみた
「抹茶ってコーヒーよりカフェイン少ないんでしょ?」
よく聞く話ですが、これは半分正解で半分間違い。1杯あたりの「量」が違うから、単純比較するとミスリードになるんです。
食品安全委員会のデータをもとに整理してみました。コーヒー1杯(150ml)のカフェインが約90mg、紅茶1杯(150ml)が約45mg、抹茶1杯(70ml)が約64mg、玉露1杯(60ml)が約160mg、エナジードリンク1缶(250ml)が約80mg。
1杯あたりで見ると、たしかに抹茶はコーヒーより少ない。でも100mlあたりに換算すると、コーヒーは60mg、抹茶は約91mg。濃度で見ると抹茶のほうが高いんです。
「え、じゃあ抹茶って意外とカフェイン多いの?」と思うかもしれませんが、ポイントは1回に飲む量。抹茶は1杯60〜70mlと少量なので、1杯あたりのカフェイン摂取量はコーヒーより抑えられる。ただし、2杯3杯と飲む場合は積み上がっていくので油断は禁物です。
ちなみに、玉露は抹茶よりさらにカフェインが多い(1杯で約160mg)。「お茶=カフェイン少ない」というイメージは、煎茶やほうじ茶には当てはまっても、抹茶や玉露には当てはまらないということは覚えておきたいですね。

個人的に驚いたのは、エナジードリンク1缶のカフェインが約80mgだということ。抹茶2杯(約128mg)のほうがカフェインが多いんです。「抹茶は天然だから大丈夫」と安心しすぎるのは、ちょっと危ないかもしれません。
もうひとつ見落としがちなのが、抹茶スイーツのカフェイン。抹茶アイス、抹茶チョコ、抹茶ケーキ。これらにも当然カフェインが含まれています。1個あたりの量は少なくても、「抹茶ラテ1杯+抹茶アイス1個+自宅で抹茶1杯」と積み重なると、思った以上のカフェイン量になる。抹茶好きな人ほど、意識してカウントしたほうがいいポイントです。
飲み過ぎを防ぐ、抹茶の賢い飲み方
飲むタイミングと間隔の工夫
リスクを知った上で、じゃあどう飲めばいいの?ということで、調べた中で効果的だった飲み方をまとめます。
まず、空腹時を避けること。カフェインが胃酸分泌を促すので、何も食べていない状態で飲むと胃に負担がかかります。朝イチで飲みたい場合は、軽く何か食べてからにする。食後に飲むのが一番安全です。
次に、飲む間隔を2〜3時間あけること。カフェインの半減期(血中濃度が半分になる時間)は約5〜6時間。短時間に集中して飲むと、カフェインの血中濃度が高くなりすぎます。朝食後に1杯、昼食後に1杯、おやつの時間にもう1杯…というくらいの間隔が理想的。
そして、就寝の4時間前までに飲み終えること。カフェインの覚醒作用は摂取後30分〜1時間でピークに達し、その後ゆっくり下がっていきます。私が眠れなくなったのは、夕方4時頃に3杯目を飲んだのが原因でした。夕方以降はカフェインレスの飲み物に切り替えるのが安心です。
あと、シュウ酸が気になる人はカルシウムを一緒に摂ること。牛乳やヨーグルトと一緒に摂ると、腸内でシュウ酸がカルシウムと結合して便として排出されやすくなります。抹茶ラテにするのは実は理にかなった飲み方だったりします(ただし砂糖の入れすぎには注意)。
貧血が気になる方は、食事中の抹茶を避けて食間に飲むのがおすすめ。タンニンと鉄分の結合を防げます。食事の30分後を目安にすると良いでしょう。
カフェインが気になる人の代替案
「カフェインは控えたいけど、抹茶の味は楽しみたい」
そんな方には、低カフェインの抹茶パウダーや、夕方以降はほうじ茶に切り替えるという方法があります。ほうじ茶は同じ茶葉から作られますが、焙煎の過程でカフェインが減少するため、抹茶の約半分程度のカフェイン量になります。
また、水出しにするという手もあります。カフェインは高温で溶け出しやすい性質があるので、水出しにすると抽出されるカフェイン量が減ります。夏場なら水出し抹茶もおいしいですよ。シェーカーに抹茶パウダーと冷水を入れて振るだけ。簡単だし、ペットボトルのお茶を買うよりコスパもいい。
あと、「夕方以降は抹茶じゃなくてほうじ茶」というルールを決めておくと楽です。ほうじ茶は焙煎することでカフェインが減っているので、夜飲んでも睡眠への影響が少ない。同じ日本茶のカテゴリだから、味の系統も近くて切り替えやすいです。
プレーンな抹茶パウダーを選ぶなら、楽天市場がおすすめ。「抹茶 パウダー オーガニック」で検索すると、品質の良い抹茶がたくさん見つかります。
よくある質問
まとめ
抹茶の飲み過ぎについて調べてみて、「体にいいからといって、いくら飲んでもいいわけじゃない」という当たり前のことに改めて気づかされました。
カフェインによる不眠、胃への刺激、タンニンの鉄分吸収阻害、シュウ酸の結石リスク。知っておくべき注意点はいくつかあるけれど、どれも「飲み過ぎなければ問題ない」レベルの話。
健康な成人なら1日2〜3杯、妊婦さんは2〜3杯、子どもは体重に応じて1杯程度。この範囲で飲んでいれば、抹茶の健康メリットを安心して享受できます。
個人的に一番大事だと思ったのは、「他のカフェイン飲料との合算」を意識すること。抹茶だけなら大丈夫でも、午前中にコーヒー2杯、午後に抹茶2杯…となると、カフェインの総量が意外と多くなる。全体の中で抹茶をどう位置づけるかが、上手な付き合い方のコツだと思います。
適量を知った今は、1日2杯を食後に飲むのが私の定番になりました。朝食後に1杯、昼食後に1杯。夕方以降はほうじ茶に切り替える。このルーティンにしてからは、夜もぐっすり眠れています。
飲み過ぎが怖いんじゃなくて、適量を知っているからこそ安心して毎日楽しめる。抹茶は体にいい飲み物であることに変わりはないし、ちゃんと付き合い方を知っていれば、これからもずっとおいしく飲み続けられます。「知っているから怖くない」、その感覚を大事にしたいですね。
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